スズキの新型車「アルトターボＲＳ」

アルトに「ターボＲＳ」というグレードが追加となりましたね。
試乗しながら各部をチェックしてみましたよ。

いかにもなスポーツ感の演出ではなく「羊の皮を被った狼」的な、目立ち度を抑えた雰囲気に好感がもてます。各部のレッドカラーも雰囲気良し！これなら普段の「買い物」や「通勤」でもＯＫ、４ドアなので家族にも気兼ねしなくても大丈夫。さらに、その気になればスポーツドライビングも楽しめちゃう・・・良いね！

内装は、グレーのベース色に赤のワンポイントがスポーティさを演出しています。オートエアコン、プッシュスタートシステム、ステアリングリモコンスイッチ付きの皮巻きハンドルなどで装備も充実。レーダーブレーキサポートシステムも標準装備。シートはサイドサポートが高めで、体をしっかりとホールドしてくれます。全体的に「安っぽさ」を一切感じさせません。

「カヤバ製ショックアブソーバー」に「BS製ポテンザRE０５０A」が採用されており、スズキの「本気度」が垣間見えますね。ショックアブソーバーは減衰力特性を最適化したターボRS専用品で、他にステアリングマウントやトーションビームブッシュ変更を行うなど、足回りには全面的に手が入っています。ショックアブソーバーには「KYB」のロゴシールが貼ってありますね。この「ちょっとした演出」も楽しいじゃないですか。　

AGSはA（オート）G（ギア）S（シフト）の略称。一般的には「ロボタイズド・マニュアルトランスミッション」と表現されたりもしています。「クラッチ操作」と「シフトチェンジ操作」を自動化（ロボット化）したもので、足元のペダルも「アクセルペダル」と「ブレーキペダル」のみ、「クラッチペダル」が存在しません。たとえば、加速中であればアクセルを踏んでいるだけで自動的にシフトアップを行ってくれるのです。　さらに「マニュアルモード」もあり、ハンドル後ろの「パドルシフト」でのシフト操作が可能。なんだか、ゲームセンターのレースゲームのような感覚ですね（笑）　実際に走行してみると「シフトアップ」「シフトダウン」ともに違和感は最小限。十分スポーティに走行が可能です。乗り始めはAGSに慣れるまで違和感を感じるかも知れませんが、それもほんの短時間ですぐに慣れてしまうと思います。ATやCVTとくらべダイレクト感に富んだ走行感覚ですので運転が楽しい。積極的に「マニュアルモード」にして走行するのがおすすめです。

さて実際に走行してみて感じたエンジン性能ですが、超軽量ボディとあいまって低回転からでも十分な加速を見せてくれるのが好印象。エンジンは非常に扱いやすく日常使いでも違和感無く走行可能。一方「マニュアルモード」に設定し巡航状態から３速固定でアクセルを踏み込んでみると・・・5000rpmからレッドゾーンの7000rpmまでグイグイと加速していく！　一般道では十分過ぎる性能です。

実物を見ると、カタログ上だけでは伝わらない魅力をヒシヒシと感じます。このアルトターボＲＳは、一斉を風靡した「アルトワークス」や「ミラＴＲ-ＸＸ」「ミニカ・ダンガン」などを知っている世代の３０代後半〜５０代前半の男性に好まれる要素がふんだんに盛り込まれています。ですが、ぜひ若い方々に乗って頂きたい。　スズキ・スペーシアやダイハツ・タントに代表される「広くて便利なクルマ」ももちろん魅力的ですが、こういったドライビングを楽しむ車にも目を向けてもらいたいです。

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